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旧名鉄美濃駅と保存車両たち

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2018.11.04 線路端 岐阜 名鉄美濃駅 美濃町線 モ512


△ 旧名鉄美濃駅の保存車両、モ512。 [2018-08、岐阜県美濃市]

旧名鉄美濃駅と保存車両たち


旧名鉄美濃駅は名鉄美濃町線の終着駅で、1999年の美濃町線新関駅から美濃駅までの部分廃止にともない、同年に廃止されました。 残った美濃町線も2005年には全線が廃止されています。 遡って美濃駅の開業は1911年(明治44年)、当時は名鉄美濃町線の前身である美濃電気軌道の上有知(こうずち)駅という駅名でした。 上有知町は長良川の舟運で栄えた町で、上有知湊跡には船着場の石畳や川湊灯台が今でも残っています。


△ 旧名鉄美濃駅。 [2018-08、岐阜県美濃市]

旧名鉄美濃駅は、長良川鉄道の美濃市駅から徒歩で5分くらい、緩い坂道を下った場所にあります。 開業当時の駅は今とは異なる場所にありました。 現在の場所に落ち着いたのは1923年(大正12年)で、所在地や町名の変更などに伴い駅名も何度か変わっています。 2005年に本屋、プラットホームと線路が登録有形文化財として登録されました。


△ 地理院地図(電子国土web)

△ 美濃駅に保存されている車両。 [2018-08、岐阜県美濃市]

保存車両は左から、モ876(モ870形、カットボディ)、モ601(モ600形)、モ512(モ510形)、モ593(モ590形)です。


△ 美濃駅の保存車両、モ512。 [2018-08、岐阜県美濃市]

モ510形電車は、美濃電気軌道が新製したセミボ510形が起源の半鋼製車体の四軸ボギー車です。 1926年にセミボ511~セミボ515の5両が日本車輛製造で造られました。 市街地では併用軌道、郊外では専用軌道を走行する高速電車で、アメリカで20世紀初めに発展し市内-郊外直通輸送で使用された電車「インターアーバン」の特徴を持っています。 半円筒形状の前面と側面戸袋の丸窓が印象的な車両です。

モ510形電車は、美濃駅のモ512のほか、モ513が岐阜市の金公園に、モ514が旧谷汲駅に、それぞれ静態保存されています。 また、モ515は何とオールドスパゲティファクトリー名古屋店の店内にあり、車両内で食事もできるようです。


△ 美濃駅の保存車両、モ601(左)、モ512(右)。 [2018-08、岐阜県美濃市]

モ600形は、名古屋鉄道が1970年に美濃町線用に導入した電車です。 美濃町線(直流600V)から田神線経由で各務原線(直流1500V)へ乗り入れて、新岐阜(現在の名鉄岐阜)へ直通運転するため、複電圧車両として造られました。 徹明町(美濃町線と岐阜市内線の連絡停留場)交差点にあった急カーブを通過できるよう、車両前後端を大きく絞り込んだ形状が外観上の特徴です。


△ 美濃駅の保存車両、モ593。 [2018-08、岐阜県美濃市]

モ590形は名古屋鉄道に在籍していた路面電車の車両で、1957年に日本車輛製造で5両が新製され、岐阜市内線や美濃町線などで2005年まで使用されました。


△ モ512。 [2018-08、岐阜県美濃市]
△ モ512の運転室。 [2018-08、岐阜県美濃市]

モ510形は、写真的にもいろいろやってみたくなる形をしています(笑)。